今日は読書感想文です。
「戦争プロパガンダ10の法則(アンヌ・モレリ著)」という本を読みました。
この本を手に取るキッカケは、2月から始まった海外における戦争です。
プロパガンダといえば「特定の行動や思想に誘導する宣伝」という定義で良いと思いますが、過去の戦争ではどのようなプロパガンダが使われたのかを知りたいという好奇心からでした。
読んでみると「いつの世もやっていることは変わらないな」ということでした。
10の法則とは
この本はタイトル通り、戦時下におけるプロパガンダについて書かれた本です。
もっと言うと「戦時の嘘」という別の本の解説に近いです。
いずれにせよ、戦時のプロパガンダは大きく分けると10種類になるよ。ということです。
- 戦争をしたくない
- でも、相手が戦争したがっている
- 敵の指導者は酷いやつなんだよ
- 領土とか興味ないけど使命のために戦うぜ
- 敵はわざと残虐なことをしている
- 卑劣な兵器や戦術を使っているのは相手の方だ。
- こっちは損傷軽微だけど相手には大打撃を与えた。
- あの有名人も戦争を支持してくれてます。
- 神聖な大義名分はコチラです。
- 俺たちの正義に異を唱えるのは裏切りだ。
雑に書きましたがこんなところです。
このような10の切り口で戦争プロパガンダを解説しているのですが、最近のニュースに当てはめてみると興味深かったりするわけです。
相手を貶めて自分たちを正当化
そりゃそうだ。とも思いますが、なかでも面白かったのは戦争している当事者(敵対している国)がどちらも同じようなプロパガンダを使っていた、そしてそれは第一次世界大戦から近代に至るまで共通しているということですね。
いつの世もやっていることは変わらないのだな、と。
ひょっとしたら記録に残っていないだけで、人類の歴史上もっと古くからこうした扇動の技法は使われていたのかもしれません。
そしてこれからも使われるのでしょう。
この本の使い方
私なりにこの本で得た知見をどのように使うかというと「この報道ってホントに正しいのか」という批判的思考を養うのに便利だと思います。
特に今の世界情勢に当てはめると、「ひょっとしてこの情報って扇動しようとしていないか?」と別の視点から物事を見る訓練になるのではないでしょうか。
今日は読書感想文でした。