読書が好きなのですが、さらなる知識の定着を図るべくブログに感想を書いてみようと思います。今日は「Think clearly(シンク・クリアリー/ロルフ・ドベリ著)」です。
より良い人生をおくるために必要な思考法が科学研究と事例を交えて書かれており、非常に示唆に富んだ内容でした。
私も「それ、やっちゃうわ~」みたいなところがあって自分の生活を見直すきっかけになってくれました。そんな「Think clearly」から私が気になったポイントを3つご紹介します。
本音を出しすぎないようにする
私は割とプライベートでも会社でも思ったことをズバズバ言ってしまうタイプです。
特に自分が納得行かないことは論破するときもあったりするのですが、この章を読んで少し考えを改めないといけないと思いました。
「オープンなコミュニケーションが大事」などとのたまう会社に勤務していますが、実際にオープンなコミュニケーションをやってしまうと、部署同士で戦争になります。
特に気になったのは「自分の中に外務大臣をもつ」というくだりです。
確かに自分を国に例えれば、「外交政策(他人とのコミュニケーション)」があって「外務大臣」がいるはず。そして外交でヘマをすると戦争になるのは実社会も同じ。
外務大臣というもうひとりの自分には「大臣らしい振る舞い」をさせるべきだと思った章でした。
世界の不公正さを受け入れよう
どこかで私は「世の中が公正である」と思い込んでいました。
会社で理不尽なことをする人間はしっぺ返しを喰らえばいいと思っていましたが、
現実にそういう人間は、いけしゃあしゃあとのさばっていたりします。
半沢直樹が倍返しで返り討ちに遭うのが現実です。そんなドラマ見たくないでしょう
そのためにイライラすることもあったのですが、世界は不公正であるということを受け入れてしまえば、案外スルーできたりするものだそうです。
善行が必ず報われるわけではないので、不公正さをただす為にエネルギーを注ぐよりも、理不尽な目に合わされても受け入れられる心を作っておくほうが、健全なのかもしれません。
形だけ模倣するのはやめよう
最後はこちらです。ここを読んで「うちの会社だ!」と思わず叫んでしまいそうになりました。ここでは「カーゴ・カルト」という儀式について触れられます。
「カーゴ・カルト」とは第二次世界大戦中に戦場となった島の原住民たちが、飛行機で物資が補給される様子を見て、それを模倣した儀式を始めたことです。
飛行場まで再現する念の入れようですが当然、物資(食料)は空から降ってきません。
これは形だけ真似ても何の意味もないんだよ、ということを示唆しています。
弊社では「生産性向上」を謳って世界のトヨタが誇るカイゼンを取り入れていますが、一向に仕事が楽になりません。むしろカイゼンのせいで仕事が増える始末。
やれタクトタイムだ、ジャストインタイムだ、トヨタはこうやっている!と声高に叫びますが形だけの猿真似なので当然効果は無い。
そして、経営陣はカイゼンしているから仕事は減るはずだ!
だから、人は減らしても大丈夫!と現場の人員削減に血道を上げています。
典型的なカーゴ・カルトです。滑稽ここに極まれり。
安心したのは、こうした形だけ真似る会社が世界中どこにもあること。
そして弊社の経営者は未開の島の原住民レベルだということが良くわかりました。
まとめ
「Think clearly」には他にも科学的な知見を取り入れてより良く生きる術がたくさん書かれています。
行き詰まったりした時には気になるところを読み直してみようと思っています。
気になったら是非、読んでみてください。