まったく未経験のシステム開発の業務に取り組むことになりました。現在の僕の業務をシステム化して生産性向上を図ろうということで、その開発に携わることになりました。もちろん僕一人ではなく部署を横断して開発をしていくわけですが、業務システムを作るなどまったくの未経験です。そんななか初めての業務に挑戦するにあたってどのようなマインドが必要になるかが書かれた本がありましたので、この本について書いてみます。
ルーキーで居続ける
「ルーキー・スマート(リズ・ワイズマン著)」にはルーキーの持つ力、ベテランが陥る罠といつまでもルーキーで居続けるための方法論が書かれています。
状況によっては経験を積んだベテランよりも初々しいルーキーのほうが圧倒的な成果を上げるそうです。
ルーキーの4つのモード
ルーキーには4つの行動パターンがあると説かれています。
1.「バック・パッカー」
2.「狩猟採集民」
3.「ファイアウォーカー」
4.「開拓者」
バックパッカー
ルーキーは失うものなど何もない。重荷も背負っていないため身軽に行動できるので「できない理由」に目が行くことがありません。
狩猟採集民
ルーキーは自分の置かれている状況がわからないので、自然と周りの情報を集めに行きます。経験がないので情報を持っていそうな人に聞いて回るのです。
ファイアウォーカー
ファイアウォーカーは「火渡りをする人」という意味ですが、ルーキーは慎重に行動する一方で知識の不足を埋めるために俊敏に行動します。学んだことをとりあえず試してみようとするのです。
開拓者
ルーキーは地図のない土地を切り開いていかなければならないため、必要最低限のことに集中します。もっとも重要なことに力を入れ、あとから来る人のために道のないところに道を作る開拓者のようにふるまうのです。
ルーキーの行動
ルーキーは「重荷がないので身軽に、状況を把握するため情報を集め、経験が不足しているので学んだことはとりあえず試し、最も重要なことに注力して」新しい仕事を遂行していくことができます。こうしてみるとルーキーは経験が足りないという点を除けば十分な資質を兼ね備えていることになります。
挑戦できるのはルーキーの特権
今回のシステム開発について僕はルーキーです。仕事の流れこそ知ってはいるものの、業務システムを作るのに何が必要なのか全くわかりません。とりあえず情報を集め、周りの意見を聞き、とにかく素早くやってみて、本当に大事なことに集中する。
今でこそ部門の第一人者的なポジションについたと思っていますが、今の部署に配属された当時は知らないことだらけで、調べたり人に聞いたりしながら少しずつレベルアップしていきました。まさに1年前もルーキーだったのです。
「知らないので教えてください」といつまでも謙虚に他人に聞ける心が、ベテランを永遠のルーキーたらしめるのかもしれません。